やくぶろ!

薬剤師2人の、日々感じること、学んだことの備忘録的な。

アニサキスの意外な一面

こんにちは、ミンチョルです。
実は私、先日入院しましてそれはそれは大変でした。
今回はそのことを書きたいと思います!(お食事中の方はご遠慮ください)



ある日の夕方、夕飯前の私は徐々に胃の不快感を覚えました。
「あれ?おかしいな、胃炎かな?」と思い、胃薬を飲みましたが全く改善せず。
そういえば昨日の夜寿司食べたな、ノロかもしれない…そう思い、水とポカリを持ってトイレにスタンバイ。
ノロは過去に経験済みだったので、吐いて、下痢すれば治るやろ位の心構えでした。

しかし胃の不快感は徐々に痛みへと変わり、吐き気はあるものの何も出ず。
僅かな自身の知識とスマホをフル稼働して調べた結果、出した答えは

アニサキスかも…」


となると自力ではどうしようもありません。

痛みも更に悪化し、やむを得ず急患センターへ。
そして診断をしてもらうも原因がわからず、なんとそのまま病院へ・・・


病院でレントゲンを撮った結果、

医師:「イレウスです」
自分:「イレウス?!イレウスといえば、腸が閉塞するあれですよね?」
医師:「そうです、(レントゲンを指し)ここが詰まって、腸が腫れています」
自分:「胃が痛いのに、原因は腸なのか。一体なぜ…うぅっ…」

そこからは速やかな処置(痛み止めと点滴を打って、安静)によって翌朝には痛みは改善し、事なきを得ました。
しかし、


イレウスって突然なるのものなのか?」


と思い、調べてみました。

するとイレウスの多くは手術後の合併症として発症するケースが多いそうです。


「いや、腸の手術なんてしないし・・・」


納得が行かず、更に調べてみるとこんな報告が!

イレウスを伴った回腸アニサキス症と考えられた1例』
(小野 仁志, 湯汲 俊悟, 村上 誠, 吉川 浩之, 池上 玲一, 佐藤 元通 日本臨床外科学会雑誌 / 62 巻 (2001) 4 号 / 書誌)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ringe1998/62/4/62_4_953/_pdf


なんと、アニサキスが腸で活動することでイレウスを引き起こす可能性があるようです…他にも報告は色々ありまして、決して珍しいことではなさそうでした。

結局自身がイレウスになった原因ははっきりしませんでしたが、一つ新たな知識を得ました。
自身の知識のなさに恥ずかしさを覚えつつ、今後の教訓にしたいと思います。

その痛み、アニサキスが腸でご乱心かもよ!!


ではまた。

ミンチョル